梅いち凛 ~咲いた津田塾生~

己と向き合い己を高める—津田塾生が語る空手道部の魅力

2020年に東京オリンピック・パラリンピックが開催されます。その会場の1つである新国立競技場に一番近い大学が、実は津田塾大学千駄ヶ谷キャンパスであることはご存知でしょうか。
また、2020年から競技種目として「空手」が追加されました。2年後に向けて、日本発祥の武道である空手道を少し身近な存在にしませんか?
そこで、今回plum gardenは、約80年の歴史を有し、一橋大学と合同で練習を行っている空手道部の4名の学生にお話を伺いました。





空手道とはどのような武道かを、分かりやすく教えてください。

田中さん:「空手道は日本古来の武道で、道着を着て練習を行います。競技としては『形』と『組手』の2種類があります。形とは、演武ですね。決まった動きをいかに素早く、綺麗にできるかを、フィギュアスケートのように評価で競います。組手は、首元辺りの上段と腹部辺りの中段を狙い、寸止めで突いたり蹴ったりして得点を取ります。防具をきちんと付けるので安全です。昔は空手道には形しかなかったのですが、最近スポーツ空手ができて、組手が生まれました。ちなみに、寸止めで行うものは伝統空手といいます。」

木浦さん:「形には4つの流派があり、それぞれ動きが違います。大学から空手道を始め、初めは区別がつかなかったのですが、練習を重ねていくうちに大会で試合中の選手の動きを見て『この動きはこの流派のものだ』と分かるようになりました。」

形の練習風景。

組手の練習風景。(一橋大学の部員)

皆さんが所属している“一橋大学空手道部”とは、どのような部活動ですか。

田中さん:「私達は一橋大学と合同で練習を行っています。一橋大学の空手道部所属という形ですが、現在部活動名に津田塾大学も入れるように調整している最中です。男女比は1:1くらいで、部員数は30人程です。約80年の歴史があり、200人程のOB・OGの方もいらっしゃるので縦の繋がりが強いことが特徴の1つです。部員の仲が良く、気が付くといつも一緒にいます。個性のある人が多いのもあって、他大学からよく明るい、楽しそうと言われます。」


取材中の様子。(終始笑顔で語ってくれました)

部活やサークルがたくさんある中、なぜ空手道部に入ろうと思いましたか。

田中さん:「入学当初、受験の失敗から大学生活に絶望していました。高校の担任の先生に『受験が全てじゃない、大学に入ってから何をするか、どう過ごすかが重要だ』と言われて、はっと我に返りました。大学生活では身体を動かしたかったので、新歓期に4年間続けられるスポーツを探していたところ、空手道を見つけました。黒帯を取れると聞いて、これは頑張った証になり、ギャップ萌えも狙えると思ったので入部しました(笑)。それに、道場が綺麗であること、部内の雰囲気が良いこと、タイで合宿をすることも決め手でしたね。2012年に一橋大学内にできた専用の道場は、グッドデザイン賞を受賞したほどで、外観も室内もとても綺麗です。」

松井さん:「小学生の頃、4年間空手を習っていました。引っ越しを機に、黒帯を取る直前に辞めてしまい、黒帯を取りたかったという心残りがありました。大学に入学して、中高で続けていたスポーツか空手かで迷いましたが、実際に空手道部を見学したとき、雰囲気がとても良く、練習中に大きな声を出す体育会の部活動は明るくてかっこよくて。それにタイ合宿も魅力的だったので、未練を断ち切るためにも入ることにしました。」

木浦さん:「私達の空手道部は頑張りたいことを応援してくれるので、空手道だけではなく他の事も頑張れそうだと思い、入部を決めました。部員の中には、空手道一筋の人もいれば、空手道に加えて別のことを頑張っている人もいて、私もそのうちの一人です。今年の春に公務員試験を受けるため、昨年11月から休部をしています。私以外にも、1年間の留学やボランティア、サークル、議員のインターンシップなどをしている部員がいます。休部によって練習に穴をあけてしまうので不安な気持ちがありましたが、部員が『いつでも待ってるよ!』と声を掛けてくれるので嬉しいですし、頑張ろうと思えます。」

タイ合宿の話が頻繁に出てきますが、皆さんを魅了したタイ合宿とはどのような合宿でしょうか。

松井さん:「毎年夏の一週間、タイに行って練習を行います。練習量はかなりありますが、空手道連盟の師範から動きを教わることができますし、タイのオリンピック強化指定選手も練習に参加しているので、とても刺激になります。さらに空手道を上達させたいというモチベーションが上がるので、帰国してからの練習により熱が入ります。そして、春はタイの選手が日本に練習をしに来てくれるんですよ。空手を通じた国際交流を経験することができて、とても楽しかったです。」


タイの選手が日本に来たときの練習風景。

タイの選手はとてもフレンドリーですぐに仲良くなれます。

入部してから、今はどのような心境で練習をしていますか。

松井さん:「小学生の頃は先生や親に言われるがままひたすら練習をしていましたが、今は型や組手をビデオで撮って、自分の動きを見直すようにしています。審査や大会の時期には必ず確認して、練習の度に修正を重ねています。」

中村さん:「高校の頃から現在まで空手道を続けていますが、最近では技術の向上だけでなく、空手道部の運営についてもよく考えようになりました。1年生の頃はひたすら空手道を練習していましたが、2年生になると各自役職につきます。さらに3年生になると自ら部を運営していくので大変なことが多いですが、引退までの折り返し地点を過ぎたので、空手道部の一員としてこの部をより支えられるように頑張ります。」

田中さん:「私は現在、津田塾生をまとめて運営する役職に就いているので、自分の技術を高めることで部を支えるだけでなく、部員全員が大会で活躍できるようにしたいです。例えば、技術や体力の面以外にも何か辛いことがあって、その悩みを抱えている部員がいるときは寄り添って話を聞くなど、部員を最後まで支えていこうと思います。そして、引退までの残りの期間を部員と楽しく過ごしながら練習ができれば嬉しいです。」

空手道を始めてからどのような変化がありましたか。

田中さん:「身心ともに強くなりました。空手道は突き蹴りをするので痛いイメージがあるかもしれないですが、基本的に寸止めで行い、危険行為はルールで禁止されています。もちろん身体を動かしますが、それだけでなく礼儀作法を身につけることができるため、己を高めたい、礼儀作法を身につけたい人にはぜひ挑戦してみてほしいです。ちなみに、インターンシップ先の人事の方からお辞儀が武道っぽいと褒められました!(笑)」

中村さん:「どの武道も心技体を意識していると思いますが、私達の空手道部は技と体はもちろん、特に心に力を入れていて、部員への挨拶や道場に入るときの礼などの細かいところも意識しています。また、1年生の頃は大会がある度に積極的に防具や救急箱を運ぶため、今何をしなければならないのかを常に意識して行動します。この意識は実生活でも活かせるようになりました。」


練習中の津田塾生。

空手が2020年の東京オリンピックの競技種目になりましたが、それを知ってから変化したことはありますか。また、オリンピックを通じて空手道が今後どのような存在になってほしいですか。

田中 沙季さん

田中さん:「オリンピックを意識したことで、大会の時に『あ、あの人オリンピックに出そうだな』と出場している選手に以前よりも注目するようになりました。他のスポーツではプロとアマチュアが会場や出場枠等で線引きされやすいと思いますが、空手道ではそのようなことはなく、強化指定選手と混ざって大会に出場することができるので、その人の試合中の動きを見るだけでもドキドキします。」

中村 瑛美さん

中村さん:「空手道は瓦を割るイメージだと頻繁に言われるのですが、私達が普段練習している空手道は伝統空手といって、寸止めで行うものなので瓦を割ることはありません。オリンピックの競技種目もこの伝統空手なので、瓦を割るイメージではなく、伝統空手のイメージが広まってほしいです。」

最後に、読者の方にメッセージをどうぞ。

木浦さん:「もちろん空手道一筋で頑張っている人もいますが、私達の部活動では空手道以外にも自分の頑張りたいことができるように、皆が支えてくれます。自分の夢に向かって頑張ってる人も応援してくれる雰囲気です。少しでも空手道に興味を持ったらいつでも見学に来てくださいね。ご連絡をお待ちしてます!」





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