Tsuda Tsuda C ~津田塾生のホ・ン・ネ~

TTC #6 - 小平市の丸ポスト、そしてあのご当地ヒーロー

新宿から電車で約30分。東京都の西部に位置し、緑豊かな風景が広がる小平市。津田塾大学の小平キャンパスがあり、多くの学生が通う場所です。

plum garden
ではこれまで、「小平と津田塾、そしてねこ歩き」や「小平さんぽ〜玉川上水編〜」にて、小平市の魅力を紹介してきました。時にねことの出会いの場であり、時に私たちの心を癒してくれる、優しく温かい雰囲気の小平市。では、その他にはどのような魅力があるのでしょうか?
 
調べてみると、小平市には今もなお、昔懐かしい丸ポストが数多く残っていることが判明。実は、小平市は「丸いポストのまち」だったのです。
 
今回のTTCでは、小平の丸ポストを調べるうちに、ご当地ヒーローにたどり着きました。小平市の地域宣伝隊コダレンジャーの丸ポストレッドさんにお話をうかがいながら、レトロな赤い丸ポスト、そして小平市のさらなる魅力に迫ります。

 

 

丸いポストのまち こだいら

小平市内には、現在37本の丸ポストがあります。そのうち5本は現在使用されていませんが、残りの32本は今も現役ではたらいています。この37本という数は、都内自治体のなかで最も多く、なんと小平市は、丸ポストの保有数1位を誇っています。
 
ちなみに、東京都23区にある丸ポストは、わずか5本。都内の丸ポスト保有数2位のあきる野市でも、その数は18本にとどまっています。こうして比較してみると、小平市に残る丸ポストがいかに多いのかが分かります。
 
小平市の地域振興部産業振興課の三浦さんによると、小平市では現在、丸ポストをまちおこしに活かそうとする取り組みがなされているそうです。例えば、これまで「丸ポストマップ」の作成や、「こだいらさんぽすと」という丸ポストに関連するイベントが企画されてきました。「丸いポストのまち」として、丸ポストは、小平市のPR活動に用いられているのです。
 

丸ポストレッドさんに聞いてみよう!


そして、小平市には丸ポストをモチーフにしたご当地ヒーローがいます。その名も「丸ポストレッド」。顔に、ポストの「〒」マークやひさしがついているのが特徴です。丸ポストレッドさんは、小平市の地域宣伝隊コダレンジャーのリーダーで、グリーンロードグリーンさんとブルーベリーパープルさんと共に、小平市のPR活動をおこなっています。

戦隊ヒーローのレッドといえば、伝統的にイケメンリーダー格が担うポジションです。この重要な役割を丸ポストに委ねるということに、丸ポストに対する並々ならぬ思い入れが感じられます。
  
「これはぜひお話をお聞きしたい!」そう思った私は、無謀にも、丸ポストレッドさんにインタビューを依頼しました。するとまさかの取材OK。丸ポストレッドさんは、小平市に丸ポストが数多く残っている理由や、丸ポストそして小平市に対する思いを、ヒーローらしく熱く語ってくれました。
 

コダレンジャーさんは、小平市のPR活動の一環として、地域のイベントなどでコダレンジャーショーをおこなっています。

- 最初に、丸ポストレッドさんの日頃の活動を教えてください。
 
レッド「小平市には、緑豊かな遊歩道である『小平グリーンロード』、小平が栽培発祥の地である『ブルーベリー』、都内で飛び抜けて数が多い『丸ポスト』と主に3つの観光資源がある。私の仲間に“グリーンロードグリーン”と“ブルーベリーパープル”がいるが、3人で、市内で行われる様々なイベントに行き、これらの観光資源を中心とした小平の良いところをPRしているんだ。」
 

11月におこなわれたコダレンジャーショーでは、子どもたちに大人気。ショーの後には、たくさんの子どもたちがコダレンジャーと写真を撮っていました。

- 全国的に四角いポストへ移行していると聞きました。そのなかで、どうして小平市には丸ポストが数多く残っているのでしょうか?
 
レッド「詳しい理由は分かっていないんだが、効率性だけを求めるのではなく、多少不便であっても、古き良いもの、愛着のあるものを大切に使うという小平市民の住民性があるのではないかな。昔から、ポストは商店やたばこ屋の前に置かれているが、四角いポストに切り替える時は店主の意向も聞かれるそうなんだ。その際、愛着があるからそのままにしてほしいという店主の要望が多かったとも聞いているぞ。」
 
- 現在小平市は、「丸いポストのまち」として、丸ポストを活かしたPR活動をしていますが、それはいつ頃から始まったのでしょうか?
 
レッド「まず最初は、平成13年に発行した市のガイドブックを編集する際、小平市には丸ポストがたくさんあるということを感じたんだ。それで、ガイドブックの中でも丸ポストの特集を組んだのさ。」
 
レッド「その後、平成19年に丸ポストで小平市を有名にすることができないか、という案が出され、市や小平市文化振興財団、郵便局、商工会で話し合われ、現代では貴重となった丸ポストを街の宝として再認識し、貴重な観光資源として活用し『丸いポストのまち こだいら』としてPRしていこう、ということになったのさ。」
 

写真を撮るときには、しゃがんで子どもたちと目線を合わせてくれる丸ポストレッド。その心優しい姿は、まさしくヒーローそのものです。

- 2009年には、日本一丸ポスト製作実行委員会から、「丸いポストのまち こだいら」のシンボルとして、日本一大きな丸ポストが寄贈されました。丸ポストレッドさんは、高さ2.8mという巨大な丸ポストを初めて見た時のことを、次のように振り返ります。
 
レッド「日本一大きな丸ポストを作成したとは聞いていたが、実際に目の当たりにしてみると本当に大きくて驚いたよ。また、ただ単に大きいというだけでなく、実際にポストとして使用できるというところがポイントだと感じたな。このようなシンボル的なものが市に寄贈されたことで、市を挙げて『丸いポストのまちこだいら』としてPRしていくんだな、と心強く感じたな。」
 

小平駅近くの、ルネこだいら前にある日本一大きな丸ポスト。並んでみると、その大きさを実感します。

- 丸ポストレッドさんは、どんなところが丸ポストの魅力だと思いますか?
 
レッド「丸ポストがあると、その周りを含めて懐かしく、温かみのある風景に見えるところだな。そこの一画だけ昭和に戻った感じになるな。」
 
- 小平市内には、使用されていないものも含め、37本の丸ポストが点在しているそうですが、お気に入りの丸ポストはありますか?
 
レッド「丸ポストは、商店の玄関先や公園の入り口、街道沿いなど色々なところに設置されていて、それぞれ風情があって良い感じではあるが、強いて言うなら、先ほども話しに出たルネこだいら前にある日本一丸ポストは、非常に大きくてインパクトがありルネこだいらの建物に合っているし、小平ふるさと村前にある丸ポストも、旧小平小川郵便局舎とマッチしていて良い感じだと思うな。」

小平ふるさと村前の丸ポスト。丸ポストと奥に映る旧小平小川郵便局舎が、趣のある雰囲気を醸し出しています。

- 丸ポストの他には、小平市にはどのような魅力があると思いますか?
 
レッド「さっきも言ったが、小平市には『小平グリーンロード』という、とてもゆったりと過ごせる遊歩道があったり、『ブルーベリー』栽培発祥の地として市内の色々なところでブルーベリー栽培が行われているので、おいしいブルーベリーが身近で食べられるんだ。」
 
レッド「また、意外な魅力として、小平市はその名のとおり、市内のほぼ全域が平らなので、過ごしやすいまちとして特に高齢者や子ども連れの家族に人気が高いんだ。」
 

小平市の玉川上水緑道の様子。地元の人々のお散歩コースとして親しまれています。

- 最後に、小平市の地域宣伝隊としての、今後の目標などありましたら教えてください。
 
レッド「市民だけでなく近隣にお住まいの方々に、小平市の良いところを一人でも多く認識してもらい、たくさんの方々に小平を訪れていただけるよう、これからも色々なイベントでPR活動をしていくので、街で見かけたら声をかけてくれよ!」
 

コダレンジャーショーの最中、丸ポストレッドさんはキレのある動きで観客を魅了していました。

地元の人々に親しまれて愛されて


現在では小平市のPRに利用されている丸ポストですが、小平の地元の人々も、丸ポストに強い愛着をもっているようです。地元のケーキ屋さんを覗いてみると、ケーキや焼き菓子の横に「丸ポストサブレ」が並んでいました。その名の通り、丸ポストの形をしたクッキーで、食べてみると、どこか懐かしい優しい甘さ。外箱にも丸ポストの絵が描かれています。

鷹の台駅前の洋菓子店「DORIYAN」などで販売中。


・・・

人々の「丸ポストを残してほしい」という思いや優しさが丸ポストを守り、丸ポストは長きにわたって小平の地にたたずみながら、このまちを見守り続けてきました。津田塾大学にも、ハーツホン・ホールをはじめ、古くから親しまれているものが多くあり、丸ポストと津田塾大学には通ずるところがあるようです。懐かしく、どこか温かみのある丸ポストは、まさに、私たちをほっとさせてくれるような穏やかな雰囲気をもつ小平市のシンボルといえるでしょう。レトロな赤い丸ポストは、私たちのもとに、手紙だけでなく、優しいあたたかさも届けてくれるようです。


参考サイト

小平市HP 「丸いポストのまち こだいら」 http://www.city.kodaira.tokyo.jp/kurashi/005/005301.html
通信文化新報 http://www.tsushin-bunka.co.jp/backnumber/detail.php?sub_content_id=1053
小平市HP コダレンジャー紹介ページ https://www.city.kodaira.tokyo.jp/kids/023/023871.html
コダレンジャー活動ブログ http://d.hatena.ne.jp/kodaranger/
丸ポストレッドTwitter https://twitter.com/kodar_p



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