Tsuda Tsuda C ~津田塾生のホ・ン・ネ~

文系も理系も関係ない!Waffle Collegeで広がる可能性

津田塾大学では、文系・理系を問わず、多様な学外学修プログラムへの参加が推奨されていることをご存じでしょうか?私は2024年8月から2025年1月まで、その中の一つである Waffle College (運営:NPO法人Waffle)というプログラムに参加していました。このプログラムのことは津田塾の学外学修・キャリアセンターが配信しているメールで知り、参加してみると多くの津田塾生と出会う機会がありました。特に、自分の専攻分野の学生だけでなく、他分野専攻の学生とも関われたことがとてもよい経験となりました。この経験を通じて、より多くの津田塾生に Waffle Collegeの存在を知ってもらいたいと思い、この記事を書くことにしました。

Waffle Collegeとは?

修了時にいただいた Waffle Collegeのステッカー

Waffle Collegeは、2022年にスタートした大学生・大学院生向けのITキャリア支援プログラムです。IT未経験者でもエンジニアを目指せるよう設計されたカリキュラムにより、「テックキャリア」「エンパワーメント」「リーダーシップ」の3つの力を育成します。プログラミングの基礎から開発などの実践的な内容まで学べるため、大学でITを学んだことがない方にも、より実践的な経験を積みたい方にも適したプログラムです。


Waffle College 3期生にインタビュー


2025年1月にWaffle Collegeを修了した3名の津田塾生にお話を伺いました。ぜひお楽しみください!


塩入 (インタビュアー):本日はご参加いただきありがとうございます。では、まず自己紹介をお願いします。学部、学科、学年、お名前、そして好きなものや趣味について教えてください。

井上:学芸学部 情報科学科2年の井上和奏です。趣味は映画鑑賞です。よろしくお願いします。

大島:学芸学部 国際関係学科2年の大島和花です。好きなものはミュージカルとラジオです。よろしくお願いします。

鈴木:総合政策学部 総合政策学科2年の鈴木杏奈です。お笑いを見るのが趣味です。よろしくお願いします。

塩入:ありがとうございます!それでは、ここから4つ質問させていただきます。

 

Waffle Collegeに参加した理由


塩入:最初に、なぜ Waffle College に参加しようと思ったのかをお聞きしたいと思います。井上さんはいかがですか。

井上:私は大学で情報を学んでいるのですが、学んだことを実践に活かしたい、また、ITスキルをより身につけたいと思ったので参加しました。

大島:私は文系の学科ということもあって、パソコン自体に触れる機会がそもそもすごく少なかったのですが、ITには興味があるし、自分にITスキルが身についた時にそれが自分に合うのか合わないのかを知りたいと思いました。Waffle Collegeは文系の人もウェルカムなので自分がマイノリティになることもないし、とりあえず挑戦してみる価値はあるんじゃないかと思い、参加してみました。

塩入:パソコンにあまり触れていなかったということですが、ご自身ではどれくらいのスキルがあると感じていましたか?全くの初心者という感じでしたか?

大島:全く初心者で、レポートや大学の課題を提出する時しかパソコンは使わないので、 WordとPowerPointを少し動かせるぐらいで、本当に最低限のスキルという感じです。

塩入:参加する前は不安でしたか?

大島:とても不安でした。すごく機械音痴で、wordの一般的な操作ではまずたどり着かないような機能をなぜか使ってしまって、「どうやったらこの機能が使えるの?」と周りから不思議がられるくらい、本当に機械が苦手だったので。スマホもちょっと苦手で……。そんなにパソコンに触れないのに、私にできるのかなという不安はありました。

鈴木:私も大島さんと同じで文系なのですが、プログラミングの授業を履修することはできます。でも、先輩から「難しいよ」と言われていたり、知っている前提で授業が進んでいったりするので、1回だけ履修してみたのですが内容についていけず、履修放棄したこともありました。IT関連の知識はつけたいと思っていたけど、独学で勉強する時間も基礎知識もなかったので、今回 Waffle Collegeに参加しました。

塩入:ちなみに Waffle Collegeのことはどのように知りましたか?大学からのメールでしょうか?

鈴木:私は津田塾の学外学修・キャリアセンターのWebサイトをチェックしている時に見つけて参加しました。

塩入:お二人も同じですか?

井上:私は大学からのメールで知って、そこから学外学修・キャリアセンターのWebサイトを見て参加しました。

大島:1年生の時から気になっていましたが、その時は他のサークルが忙しくて諦めていました。でも、ちょうどサークルをやめたタイミングで学外学修・キャリアセンターのサイトを見たら、また Waffle Collegeの募集を見つけて、「これはやるしかない!」と思って参加しました。

 

Waffle Collegeで大変だったこと


塩入:では、2つ目の質問です。Waffle Collegeで大変だったことを教えてください。

井上:やっぱりプログラムの最後に行う、チームを組んでのアプリ開発が楽しくもあり、一番大変だったなと感じました。実装したい機能をなかなか形にすることができず苦戦しましたが、いろいろなことを調べて試行を重ねることで、自分自身の成長を感じさせてくれた時間でもあったかなと思います。

塩入:どんなアプリを作ったのか教えてもらえますか?

井上:AIとディベートするアプリを作りました。

井上さんの所属するチームが作成した、AIとディベートするアプリの画面

塩入:技術的な面とコミュニケーションの面、どちらが大変でしたか?

井上:AIの実装は技術的に難しく、また、自分たちの知識の限界や時間の不足もあり、大変でした。例えば、音声入力や就活用のディベート対策機能なども追加したかったのですが、難しかったですね。

塩入:そうだったんですね。大島さんはいかがですか。

大島:一番大変だったことは、やっぱりわからない単語だらけというところですね。解説を聞いて「そうなんだ」と思っても、いざ自分でやってみようとなると、何をすればいいかさっぱりわからなくて。事前課題が出されて見よう見まねでやってみても、わからないことが多かったのはすごく大変でした。でも、わからないことはオフィスアワー*1で質問して、なんとか事前課題を提出できるようにしていました。質問に対応してもらえたのでなんとかなりましたが、大変だったなと思います。

*1講師やメンターが特定の時間帯にオンライン上のオフィスを開放して、学生からの質問や相談を受け付けるという制度

塩入:課題に取り組むために講座の復習をする時間も多く取っていましたか?

大島:うーん、頑張ってはいました(笑)。身についたかと言われると即答はできないですけれど、わからないところはできるだけ見直して、理解しようと努力していました。

塩入:ありがとうございます。では、鈴木さんお願いします。

鈴木:レクチャーについていくのが結構大変でした。理由は大島さんと同じで、単語がわからなすぎて。聞き取れているけれど、何を話しているのか全然理解できないことが多かったです。オフィスアワーは他の予定と被っていて参加できないことも多かったので、録画を見返したり、ChatGPT に質問をしたりしました。

塩入:ありがとうございます。
 
 

Waffle Collegeで一番印象に残ったことや楽しかったこと


塩入:では3つ目の質問です。Waffle Collegeで一番印象に残ったことや楽しかったことを教えてください。

井上:アプリが完成した瞬間ですね。それまでは個々の機能、画面として作っていたものが、1つのアプリとして繋がったときに、「今まで学んできたことが形になった!」と実感できて嬉しかったです。初めてこのようなアプリを作ったので、これから先この達成感を忘れることはないかなって思います。

塩入:大島さんはいかがですか。

大島:私はアプリと言いたいところなのですが、やっぱり一番はいろいろな仲間と出会えたことですね。実際に対面で会える機会は少なかったけれど、大学で「あ!一緒だったね!」と会えたり、別の団体でつながったりすることもありました。オンライン上のグループワークを通じて仲良くなることができ、そうやってどんどん人とのつながりが広がっていったことが嬉しかったです。これからのキャリアがどうなるかわからないけれど、志の高い仲間と出会えたことが一番印象に残っています。

塩入:確かに、津田塾生が多いと、学食とか津田塾祭で「あ、知ってる人いる!」ってなりますよね。

大島:そうなんです!それが面白くもあり、嬉しくもありって感じでした。

塩入:では、鈴木さんお願いします。

鈴木:私は、同年代の人と会えたのも楽しかったけれど、それ以上に大人の方と関われたことが大きかったです。普段は絶対行けないような会社のオフィスなどに行けたことも、すごく貴重な体験でした。

塩入:確かに、企業のオフィスを訪問するのはなかなかない機会ですよね。

Waffle College修了後の展望


塩入:では最後の質問です。Waffle Collegeは1月で修了しましたが、これからの展望を教えてください。

井上:今回の Waffle Collegeを通して、「何かを形にする」ということに対する抵抗がなくなった気がします。挑戦のハードルが自分の中で下がったので、もっと技術を深めたり、他の分野にも挑戦していきたいと思っています。

大島:私は最初にも話した通り、文系なので、IT業界は自分には関係ないと思っていました。でも Waffle Collegeを通して「IT業界もありだな」と思うようになって、今はIT系の資格取得を目指して少し勉強を始めています。それに、井上さんや他のメンバーと一緒にハッカソン*2に出ようと計画しているので、もう少しITの世界に踏み込んでみようかなと思っています。

*2アプリやシステムの開発を担当するエンジニア、デザイナー、プログラマーなどが集まり、集中的に開発を行うイベント

鈴木:プログラミングをやってみて、「向いている!」とは思わなかったのですが、もう少し頑張ってみたいなという気持ちにはなりました。就活でも「未経験でも作品を作れた」と言えるようになれば自信になるので、インターンや他の機会を探して挑戦していきたいです。

塩入:ありがとうございます。皆さん、Waffle Collegeを通してすごく成長したように感じますね。「60%くらいの自信があれば挑戦してみる」ということを Waffle Collegeのキャリアトーク*3で教えてもらいましたが、これからも皆さんがどんどん新しいことに挑戦していけたらいいなと思います。

*3キャリア意識を高め、IT業界への理解を深めることを目的とした講演会

塩入:では最後に、参加を迷っている方へ向けて、後押しのメッセージを鈴木さん、お願いします。

鈴木:千駄ヶ谷キャンパスの総合政策学部の人たちは Waffle Collegeに興味をもっている人が多い印象があるんです。でも、授業があって厳しいとか、予定が合わないとかで諦める人も多いんですよね。Waffle Collegeには「エントリーコース(2025年度からは「キックオフコース」に変更予定)」と「テックキャリアコース(2024年時点)」があるのですが、未経験の人はエントリーコースから参加するといいと思います。実際に Web 上で簡単なアプリを作る経験もできるので、まずはエントリーコースに参加して、ITに興味がもてるか試してみるのがオススメです。

塩入:確かに初めてで不安だという方はエントリーコース(2025年度からは「キックオフコース」に変更予定)に参加して、自分に合うか試してみるのはいいかもしれません。

塩入:では、これにてインタビューを終了したいと思います。本日は皆さん、ありがとうございました!
 

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