Tsuda Tsuda C ~津田塾生のホ・ン・ネ~
TTC #3 - 小平さんぽ ~玉川上水編~
玉川上水の歴史
新緑の世界へ
お昼の花園
日が高くなり、ご飯が恋しくなってきた頃。「森田オープンガーデン」と書かれた立て札の横に、「うどん・そば」と書かれている看板を見つけました。
この「森田オープンガーデン」は、森田さんという方が、ご自宅のお庭を一般公開しているそうです。
すでにお昼どきということもあり、駅から離れた場所にもかかわらず、たくさんの方で賑わっていました。しかし、せっかく来たのだから、ここでお昼を食べたい。入り口に置いてあったリストに名前を書き込んで、辛抱強く待つことにしました。おいしいご飯のためなら、我慢、我慢。
おいしいお茶をいただいて一息ついたころ、ついにお店の方に私たちの名前が呼ばれました。初めて入るのにどことなく懐かしさを感じる店内は、お客さんの楽しげな話し声と調理場から聞こえる音で賑やかです。しばらくして、待望のうどんが現れました。
水でしめた手打ちの細いうどんを、だしの効いたおつゆにつけてツルツルっとすすります。もちもちとコシのある食感と、おつゆの中に入っているしめじと厚揚げの組み合わせがたまりません。てんぷらは揚げたてで、抹茶塩をつけて口に頬張ると、サクサクといい音が響きます。てんぷらのカゴの中には、私が今まで見たことのない、リンゴのてんぷらも入っていました。リンゴの甘酸っぱさがてんぷらに合うというのは、意外な発見でした。
こもれびの足湯
美味しいうどんでお腹も心も満たされ、元気いっぱいになったところで、再び散策へと歩みを進めます。意気揚々と歩いていると、緑に囲まれた「こもれびの足湯」という施設を発見しました。
ここは、ごみ処理場の近くにあり、地下水(天然水)をごみ焼却炉の熱で温め、足湯として提供している無料の足湯施設です。タオル(100円)や手ぬぐい(200円)の販売、トイレや女性用の更衣室も備えられており、お散歩のついでに、気軽に利用することできます。私たちも、この散策での疲れを癒すために、実際に利用してみました。
とても静かで、聞こえてくるのは小鳥のさえずりと足湯に入っている人たちの楽しげな話し声だけ。まるでこの場所だけ時間が止まっているように錯覚してしまうほど、穏やかでゆったりとした雰囲気が漂います。どこか懐かしく優しい空間がそこにありました。足だけでなく、心までほっこりさせてくれるこの足湯は、都会の喧噪や日々の忙しさの隙間を通り抜け、私たちに癒しを届けてくれます。それはまるで木々の隙間から差し込む暖かい光、まさに「こもれび」そのものでした。
お年寄りや子ども、そして鳥や魚といった動物にも愛される玉川上水。緑も地元の人々の優しさもたっぷりなこの土地は、歩いているだけでも自然と顔がほころぶ、不思議な魅力に満ち溢れています。私たちが散策して訪れたのはいずれも、めまぐるしく過ぎ行く日常の中で忘れかけてしまっている、懐かしくて、大切で、心にそっとしまっておきたいようなものを思い出させてくれる場所。忙しい日々で疲れた心に癒しを、そして、明日も笑顔で頑張るための元気を与えてくれる場所でした。
足湯から上がった後もなお、身体の芯に残る温もりは、小平に住む人々の心の温かさなのかもしれません。
参考文献
こもれびの足湯ホームページ http://www.kmy-eiseimiai.jp/05b_ashiyu.html
東京都水道局ホームページ https://www.waterworks.metro.tokyo.jp/kouhou/pr/tamagawa/
ぶるべーのさんぽみち https://www.city.kodaira.tokyo.jp/kids/017/017990.html