キャンパスレポート
キャンパスレポート #23 - 2016年10月
夏から秋へ
「暑さ寒さも彼岸まで」という言葉の通り、過ごしやすい日が続くようになった10月。中庭は明るいオレンジや黄の秋色の花に植え替えられ、秋の到来が感じられます。猛暑の夏を過ぎ、涼しく過ごしやすい反面、気温の変化が激しい季節ですので、体調の管理が大切ですね。
今月は、学生が積極的に学びの場を広げ、これからのキャリアを考えるイベントが開催されました。今回のキャンパスレポートでは、津田塾大学の精神を今一度見つめ直すことができた各種イベントを振り返っていきます。
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Tsuda 留学フェア2016
津田塾大学では学びや活動の機会を海外へ求める学生が多くいます。国際センターでは、 留学への第一歩を踏み出すきっかけづくりとして毎年「Tsuda 留学フェア」を開催しており、今年も2週間にわたって行われました。
留学から帰国した学生の体験談や、協定校からの交換留学生のプレゼンテーションにより、海外留学の魅力と留学を実現する方法が紹介されました。留学フェア期間中は、どの日程も多くの学生が学科を問わず参加しており、幅広く見聞を広めたい、海外で勉強してみたいという津田塾生の意欲的な姿勢がうかがえました。
津田塾の原点をたどる
津田梅子資料室の展示替えが行われ、10月9日より企画展「女子高等教育を拓く-津田塾の原点をたどる-」が開催中されています。本学創立者津田梅子が、女子高等教育機関の先駆けとして歴史を拓いた軌跡が分かる資料が数多く展示されています。
2017年千駄ヶ谷キャンパス総合政策学部開設を控え、今一度、津田塾大学の原点を見直す企画となっています。
講演会「津田塾大学から世界へ飛び立つ~ニューヨーク、南ア、オランダ、ネパール、広島の10年の経験から~」
2017年4月より千駄ヶ谷キャンパスに総合政策学部が新設されることに伴い、10月12日に、プレイベントが開催されました。津田塾大学の卒業生、荊尾遙さんを講師としてお招きし、津田塾大学を卒業してから広島県地域政策局平和推進プロジェクト・チーム平和推進アドバイザーに就任するまでの10年の歩みをお話していただきました。
すべての原点は、高校生のころに興味を持った「核軍縮」
荊尾さんは世界平和の実現へ貢献したいという思いを胸に、大学では国際関係を学び、大学院ではニューヨーク国連本部にてインターンシップに参加するなど、学生時代から積極的に海外へアンテナを張っていました。その後、在オランダ日本大使館で化学兵器禁止条約担当の専門調査員や国連アジア太平洋平和軍縮センター政務官として、世界中の人々と関わる職場を経験されています。
英語は世界を変える力
在学中は津田塾大学英語会(TESS)に所属し、スピーチ大会への出場を多く経験することで、日々英語力を鍛えていたそうです。世界中へ継続的にメッセージを伝えていくために、英語力を学生時代に鍛える大切さを熱く語っておられました。
今後は、広島県の平和への取り組みや被爆地訪問の重要性を各国の政治指導者へ伝えるとともに、幅広い視野を持った社会に貢献できる次世代の人材育成を行っていきたいとのこと。学生時代から変わらず、世界平和の実現のために努力を惜しまない荊尾さんの真摯な姿勢に魅了され続けた講演でした。
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1900年、創立者の津田梅子は開校式で専門知識を身につけることの大切さとともに、幅広い視野をもち、自立して社会に貢献できる「オールラウンドな女性であれ」と語りました。この理念を、津田塾生がもう一度見つめ直すことができた一ヶ月だったのではないでしょうか。11月は第57回津田塾祭が開催されます。津田塾祭に焦点を当てた「キャンパスレポート津田塾祭特別号」をお送りします。次回もお楽しみに。