キャンパスレポート

キャンパスレポート #9 - 2015年8月 「オープンキャンパス特別号」

真夏のオープンキャンパス

夏休みに入って静かになっていた小平キャンパスに、明るい声が響き渡りました。
 
今回のキャンパスレポートは、「オープンキャンパス特別号」と題して、8月8日・9日の真夏日に行われたオープンキャンパスの様子をお伝えします。
 

会場入口に設置されたボードです。

在学生スタッフが高校生を案内します。

在学生によるセッションの様子。

 お揃いのTシャツを着た学生スタッフがご案内。

キャンパスツアーでは、在学生が一緒に学内をまわり、津田塾の魅力を紹介します。

木立を抜けて、キャンパスツアー。


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模擬授業レポート

それぞれの教室では、教員による、学科の説明会や模擬授業が行われます。

模擬授業は、教員が普段大学で教えていることをアレンジして行われる、オープンキャンパスの目玉とも言えるイベントです。

今回は、plum gardenの編集部員が手分けして、それぞれの模擬授業を聴講してきました。

在学生である編集部員にとっても新しい発見があった模擬授業。そのレポートをお届けします。

 

英文学科の稲垣先生が、英語の発音について解説します。

8月8日の模擬授業
 

日本語式から英語式へー「発音」の授業
稲垣 善律 先生 (英文学科)
 
「カタカナ英語」ではない正確な発音を身につけるコツについて学びました。ディズニー映画『アラジン』のワンシーンを用いながら、「英語式」発音のための6原則を実際に発音しながら学びました。ペアを組んでキャラクターを演じたり、映画のアテレコをしたりと、参加者の皆さんはナチュラルスピードの英語に悪戦苦闘しながらも「英語式」発音について楽しく学んでいたようです。
 

アメリカの大地と移民—ヨーロッパ系とアジア系の比較
池野 みさお 先生 (英文学科)
 
一口に「アメリカ文学」と言っても、時代や作者によってその特徴は様々です。複雑で多様なアメリカ社会を作り出す、移民やその子孫による作品を扱い、アメリカ移民の歴史的・社会的背景から、ヨーロッパ系の作家とアジア系の作家の比較まで、詳しく解説をしていただきました。アメリカ社会の実情を描くものとして移民文学を読む視点を学べる興味深い授業でした。
 

東アジアから国際関係を読み解き直すー中国とは?
中村 元哉 先生 (国際関係学科)
 
日本と中国は地理的に近いですが、近現代の中国や日中韓の三角関係について詳しく知っている人は案外少ないのではないでしょうか。講義では、高校の教科書や授業では学べない中国の姿や中国と日本の関係を、「国境」や「漢字」などを例に用いてわかりやすく教えていただきました。参加型の講義だったので、参加者の皆さんにとっては中国と日本の関係について捉え直す良い機会になったのではないでしょうか。
 

素数の現れ方
松野 一夫 先生 (数学科)
 
今回は素数についての講義でした。素数とは正の約数が1とその数のみであるような2以上の整数のことで、講義では、双子素数や、素数の無限性、素因数分解のような、素数の特徴などについて学ぶことができました。素数の分野は、Riemann予想や双子素数の無限性など未解決の問題がまだまだ残されており、研究心をくすぐられる研究分野になっているのだそうです。


情報通信とはーWhat is Telecommunications?
小舘 亮之 先生 (情報科学科)
 
デジタル情報では、情報を圧縮したり、通信時に発生する エラーを克服する方法として符号化という概念が出てきます。これは数学をベースとしているので、高校時代から数学をしっかり学んでおくことが大切です。大学で情報を学ぶ女性が増えつつあり、今後、情報通信分野での女性の活躍が多いに期待されているとのことです。

 

8月9日の模擬授業
 

英語発音のコツをつかもう!
吉田 真理子 先生 (英文学科)
 
海外のニュース番組をもとに作られた「Tsuda Video News」という映像テキストを用いて、「英語を聞き取るコツ」と「英語のリズムと抑揚」を学びました。ニュースを見て、語彙の確認や、発音の練習を行いました。津田塾方式の学習法に、教室の後ろで見ていた保護者の方々からは感嘆の声も。実際の授業がどのようなものかを知る良い機会になったのではないでしょうか。
 

ことばを学ぶ
郷路 拓也 先生 (英文学科)
 
「なぜ外国語の音声の聞き分けは難しいのか」という疑問が、言語学的に深く掘り下げられていく授業でした。違いが全然わからない外国語の音声を聞いたり、様々な錯覚のデモを体験したりしながら、話題は脳の仕組みやこどもの言語獲得にまで展開していきました。「言語」という身近な話題に、参加者は興味津々の様子で、終始楽しそうに授業に聞き入っていました。 
 

国際関係とは何?津田の国際関係とは?
大島 美穂 先生 (国際関係学科)
 
「国際関係学」とは、様々な分野が統合した国際関係をより深く理解しようとする学問です。授業では、「国際関係学」の歴史や考え方に加え、国際関係学科で学ぶことのできるコースや特徴について教えていただきました。専門性の高い内容でしたが、「国際関係学」そのものが何を意味するのかを学ぶことができる授業で、参加者は真剣な様子で話に耳を傾けていました。
 

確率のはなし
三上 敏夫 先生 (数学科)
 
どのように数学的に確率を説明するかを学びました。確率論は学部生にとっても難しい分野ですが、しっかり学べば多くのことに応用でき楽しみがわかってくるのだそうです。確率は経済や気象情報といった身近なところでも活用されています。小さな仮定から数学の楽しさは広がっていくのだと教わりました。
 
 

全部でいくつある?~場合の数を数える~
大槻 真 先生 (情報科学科)
 
数え上げとは何なのかというところから、数え上げの列挙とカウントについて、実際の公式の証明とともに「場合の数」について学びました。この分野は入学後に学ぶ「情報数学基礎」の学習範囲です。実際の授業を味わえたとともに、大学の授業を先取りできる内容であったことから、より具体的に学科のイメージをつかむことができたのではないでしょうか。
 

情報科学科・大槻先生の授業を真剣に聴く参加者。


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在学生との相談コーナー。

数学科、情報科学科の在学生によるポスターセッションも開催されました。

実物の入試問題冊子も閲覧できます。

参加者へのプレゼント。クリアファイルが好評でした。

 
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オープンキャンパス特別号、楽しんでいただけましたでしょうか。
 
9月のキャンパスレポートもお楽しみに。