つだラボ

つだラボ #21 - 女子校・共学校出身者による大学対談 第1弾

津田塾大学に興味をもつ受験生には、さまざまな方がいらっしゃるでしょう。中には女子大がどのような雰囲気をもつ場所なのかわからず、不安に感じる方もいると思います。

そこで、津田塾大学の学生を対象に「女子大」に関するアンケートを実施しました。(アンケートは津田塾生を対象に実施し、147名の方に回答いただきました。ご協力ありがとうございました。)

その回答を元に女子校、共学校出身のplum garden編集部員で対談を実施しました。第一弾と第二弾に分けて対談の様子をご紹介します。

アンケートの参加者には、女子校出身の方も、共学校出身の方もいらっしゃいました。

…共学出身
…女子校出身

女子大に入学してみて

まず女子大に入学して、感じたことを語ってもらいました。

Lina:私は共学出身なので、女子だけの環境で学ぶのは大学が初めてです。大学受験時は共学も候補にしていたくらい「進学先が女子大であること」を必須の条件とは捉えていなかったんです。でも、津田塾大学を選んだ理由として校風や真面目な雰囲気が好きだというのがありまして。それが実は女子大であることからきていたのかな、と。入学したときは意識していなかったのですが、女子大であることが校風に影響していたのかなと思っています。

りす:私も、共学の大学も受験していました。女子大に全く偏見を感じてなかったわけではないんです。でも確かに大学選びの際には、校風や学生が真面目といった雰囲気をより重視していました。


入学前抱いていた女子大に対しての偏見、イメージ

次に女子大に対しての偏見、イメージについて、入学前に特に抱いていたことを伺いました。

きょーか:私は多分偏見があったのかなと思います。受験のとき半分くらい女子大を受けたものの、正直、最初は女子大には行きたくないと思っていました。私は中学が共学だったのですが、結構女子同士の対立やごたごたがあったのです。そのイメージもあり、女子だけの環境はちょっと怖いのかなと思っていました。でも、津田塾では全然そんなことはなくて、今は入学して3年目ですが、友達と話しやすいし「楽だな」と感じます。

ミナルーシュ:女子校が陰湿そうだというのはよく言われますね。実際には、周りの友人を応援したり相談しあったりという雰囲気があったので、陰湿さは感じませんでした。あとアンケートには「出会いが少ない」という意見があったと思うんですけれど、それは本当に人によるかなと思っています。恋人がいる友人もいるし、同年代で結婚の話が出ているという人もいます。逆に今の世代は共働きが主流だと言われているので、パートナーには女子大、津田塾の自立した女性がいいなと思う人もこれから増えてくのかなと友人たちを見て思いました。

東本:それとは別に「異性と関わる機会が少ない」というアンケート結果もありましたね。ですが私は女子大でも交流する機会は結構あると思っています。高校だと学校での拘束時間が長いじゃないですか。だから女子中高だと「女子しかいない学校」っていうことをすごく強く意識すると思うんです。でも大学は拘束される時間が短いので、大学外のコミュニティーに属すれば、異性と関わる機会も得られると思います。なのでそこに関しては、あまり意識はしなかったですね。


女子大入学後に感じたギャップ

次に、女子大に入学してから感じたギャップについて伺いました。

東本:女子大では自分の力を発揮しやすいと感じます。例えばアンケートにあったような「共学だと授業を最前列で聞くことや積極的に手を挙げて発言することをためらう」って、異性の目を気にしてのことなんでしょうか。でも女子しかいない環境だと積極的になることに対して、制約を感じないと言いますか。臆さずに積極的になれる環境ですかね。

きょーか:人の目を気にしなくて済むというのはあると思います。私、服を選ぶのがすごく苦手なんです。でも大学入ってからは、流行が何かとか、みんながこういう服着てるからっていうよりは、私がこういう服を着たい、これが着心地がいいからって選ぶようになりました。メイクについては「時間がなかったから、今日すっぴんなんだよね」と言う人もいます。あと、通っていた塾に置いてあった受験生向け雑誌に、大学を擬人化したコーナーがありました。津田塾は「真面目ちゃん」だったんですよね。自分が真面目って言われるのがあんまり好きじゃなかったので、不安はありました。でも入学してみたら話しやすいし、いろいろな人がいるけれど皆きちんと授業に出席して課題をしっかりやっている。根は真面目という雰囲気が、私にはあっていたと思います。

りす:真面目なところもありながら、居心地よくいられる、サバサバしている、話しやすいというのは、私も感じました。自然体でいられるのが良いですよね。


高校と津田塾大学とのギャップについて

次に、女子校出身の方に高校と津田塾とのギャップについて伺いました。

東本:アンケートに「特にない」「変わらない」という声が多くあったように、あまりないかもしれないですね、ギャップと言われると。むしろ変わらない点の方が多かったかも…。ただ意識的な面で言うと、女子校でも高校はそこまで女性のキャリアや女性特有の問題を扱っているわけではなかったんです。けれど津田塾の学生はライフイベントとか、女性特有の病気や症状、人権問題、ジェンダーにすごく関心が高いなあというのは感じました。あとバリバリ働きたい、女性としてキャリアを積みたいと思ってる人が多いですね。

ミナルーシュ:私もキャリアに対する意識という点では、同感です。高3の進路選択の時に、将来は専業主婦になりたいと言っていた人が母校には多かったのですが、津田塾ではあまりそういう話を聞きません。むしろキャリアを積みたいという人が多いので、そこは同じ女子校でも結構違うんだなと思いました。高校はクラス制があって固まっているので、グループから出ると修学旅行の班決めに苦労するという風潮がありました。大学は比較的自由に動けると思いますが、特に津田塾はグループ行動する人が少ないと外部の先生から伺ったことがあります。確かに特定のグループが存在していないですね。こういう話の時はその議題に関係ある人で話し合って、他の話題のときはまた別の人と話す。場面場面で色々な人と議論できると感じています。

Lina:私も「近すぎず、でも話したい時には話せる」という津田塾の距離感が気に入っているので、いいなと思っています。

ミナルーシュ:アンケート結果にあった、高校で勉強していると「真面目だね」と言われた話は私も身に覚えがあります。休み時間に英語の勉強をしていた時に「勉強してるんだ」と言われることもあったのですが、大学だと普通にみんな空きコマに勉強していますし、先生に質問もしています。そういうことを冷やかさないで、むしろみんなで議論しようという雰囲気があります。

りす:津田塾には勉強しやすい環境があるのかもしれませんね。


「女子校・共学校出身者による大学対談 第1弾」は以上となります。
 
第2弾では共学の大学に対して羨ましいと感じること、女子大の魅力についての対談の様子をご紹介します。

 
(イラスト担当:おぎのしおり)