梅いち凛 ~咲いた津田塾生~
全力で学ぶって楽しい! - 砺山 文香さん
2020年が始まり早くも2か月が経ちました。試験も終わり、学生は思い思いに春休みを楽しんでいるのではないでしょうか。
今回、2019年度の「十大学合同セミナー」に参加していた総合政策学部2年生の砺山文香さんに学外活動についてお話を聞きました。
砺山さんが参加されていた「十大学合同セミナー」とはどのようなものですか?
大学の垣根を越えて学生が議論し、学術のレベルを高めることを目標として1973年に設立された、国際問題にフォーカスしている学術団体です。3年生を中心とした100人を超える学生が、10以上の大学から参加しています。参加者はそれぞれのセクションに分かれてテーマに沿った論文を執筆します。2019年度の全体のテーマは「グローバリゼーションからの挑戦 〜主権国家とは何か〜」でした。学生は紛争・環境・情報社会・難民・経済格差という5つのセクションに分かれ、全体のテーマに関連したトピックを設定し、論文執筆に取り組みました。
なぜ参加しようと思ったのですか?
これには本当にいろいろな理由があります。もともと国際問題に興味があり、大学の学びだけではなく、更に深く学びたいと感じていました。そこで、国際問題についてより詳しく学ぶことのできる機会を求めていたというのが一番大きな理由ですね。それ以外に、卒業論文の前に一度論文を書く練習をしたかったことや、個人論文ではなく複数人で論文を執筆する共同論文を体験したかったことも理由として挙げられます。また、今はサークルに所属していないので、津田塾大学以外の学生と交流をしてみたかったこともありますね。さまざまな活動をしている他大の学生と交流することができたのは、とてもよい刺激になりました。
具体的にどのような活動をされたのでしょうか。
私は紛争セクションのチームに属し、20人のメンバーと一緒に「小型武器と紛争」について、約25000字の論文を執筆しました。期間は約100日で、週に2回ミーティングを行います。毎回、そこでの話し合いをもとに課題がでていたので、本や論文をたくさん読みましたね。また、ミーティングだけでは話し合う時間が足りず、オンライン会議も行いました。実際に集まったほうがよいのですが、人数が多く予定を合わせるのは難しく、いつもオンライン会議に。時には、午前3時まで続くこともありました。その他に、全体での合宿が2回あり、そこで最終的な論文の執筆やプレゼンテーションを行いました。最後に、協力してくださった先生が最優秀論文を決めるのですが、私が属していた紛争セクションのチームが最優秀論文賞とプレゼン賞に決まり、とても嬉しかったです。
この活動を通してどのような学びがありましたか?
さまざまな文献を読み多くの学生と討論したことで、国際問題についての知識を深めることができました。さらに、論文の書き方や話し合いの進め方など、これからの学習にとても役立つことも学べました。また、幅広い活動に精力的に取り組んでいる他大学の学生との交流を通して、自分ももっと頑張ろうと刺激を受けましたね。実は、私たちのセクションはひとつ大きな失敗をし、途中でテーマを変えざるを得なくなりました。その結果、論文の執筆に割ける時間がとても少なくなってしまったのです。しかし、一度失敗したことで自分たちの問題が何なのかを気づくことができ、限られた時間の中で論文を完成させるために一致団結することができました。今振り返ると、失敗を活かす経験ができてよかったと思っています。
どのような学生に「十大学合同セミナー」への参加をお勧めしたいですか。
何かに挑戦したい人にお勧めしたいですね。「十大学合同セミナー」と大学の授業を両立することは大変です。しかし、そのおかげで自分の限界に挑戦でき、最後には大きな達成感を得ることもできました。このことは自信に繋がっています。また、他の学生から良い刺激を受け、自分を成長させたい方にもお勧めです。「十大学合同セミナー」には優秀な学生がたくさん参加しています。その中で自分の力不足を感じることも多くあり苦しいこともありましたが、追いつくために努力し続けたことが自分の成長に繋がっていると実感しています。
今回の記事をとおして「十大学合同セミナーについて」興味をもっていただけたでしょうか。大変だったことについてお話をする時も笑顔を浮かべながら活きいきと話す砺山さんの姿が印象的で、実りのある活動だったことがうかがえました。ぜひ、学外活動を検討する際の参考にしてください。