キャンパスレポート

キャンパスレポート#54 - 2021年9・10月

夏期休暇が終わり、第3タームとなる9・10月。夏の余韻を残した季節は足早に去り、10月の終わりには一気に寒くなりましたね。秋をとばして冬が来てしまったようです。緊急事態宣言が明けたことから、出かける機会が増えた方も多いのではないでしょうか?

そんな9・10月キャンパスレポートでは、2回目のオンライン開催となった津田塾祭の様子を紹介していきます。

メインテーマである"Tsuda in Full Bloom!"には「青春真っ盛りの津田塾生たちが、その才能を盛大に開花させる華々しい学祭に!」という意味が込められています。
まずは、参加団体の企画の一部をご紹介します。


Peace Art Project 2021

Peace Art Project 2021は、母親を失くしたある一家が現実を受け入れて、ゆっくりと再生していくクリスマスの物語を取り上げます。あらすじに加え、翻訳の過程や作者の方を取材してお伺いした創作秘話も紹介されていました。

妖精のセリフ

妖精のおかげで一家が再生していく物語は、役目を終えた妖精とのお別れのシーンでのセリフがとても印象的でした。また、訳す人によって浮かび上がる情景が変わってくるという翻訳の奥深さを知ることができました。

実は、この作品は日本の伝統技術に関係があるそうです。作者のMona Youngさんは割れたお皿を金で修復する日本の「金継ぎ」からインスピレーションを受け、一家を元に戻すだけではなく、新たな風情を作品に吹き込んだそうです。

津田軽音

津田軽音はデュエット調の曲を披露しました。ボーカルの方々の声の高低差が特徴的で、心地よいハーモニーを感じることができました。オリジナルの曲とは違った雰囲気があり、とても新鮮でした。
楽器を弾いている様子を間近で見れるような演出はオンラインならではの魅力ですね!

津田塾プロジェクションマッピング

津田塾プロジェクションマッピングは、東京オリンピックや美術館などがテーマの作品を披露しました。大学の黒板に作品を投影していましたが、黒板や壁のデザインに連動した演出があり、不思議な感覚でした。中でも、プールに大量の水が流れ込む演出や額縁から蝶や蛙、鳥が飛び出してくる演出はとても立体感があり驚きました。

額縁から鳥が飛び出している様子

大量の水がプールに流れ込む様子

plum garden編集部

我らがplum garden編集部では、昨年に制作したおすすめ連載紹介のチャートに加え、今年は部員によるおすすめ記事の紹介を行いました。準備に参加できる部員の募集から企画、サイトの作成まで3週間弱という短期間でしたが、迅速な対応によって仕上げることができました。

おすすめ連載紹介のチャート

部員によるおすすめ記事紹介

小関裕太さんオンライントークショー

数々のドラマや映画、CMなどで大活躍中の俳優・小関裕太さんが津田塾大学に遊びに来てくださいました。オンラインでの配信でしたが、小関さんの演技力を楽しめる企画や、参加者からの質問に答えていただく企画など盛りだくさんでした。

Vlogのワンシーン

津田塾生の1日/Vlog

とある津田塾生の1日の様子が流行りの「Vlog」(Video Blogの略称)で配信されました。オンライン授業の様子だけでなく、構内でおもいおもいに過ごす様子を観て、コロナ禍前の構内の活気が懐かしくなりました。対面でも参加できる授業は増えてきたので、大学の施設を自分なりに活用してみてはいかがでしょうか。

実行委員長へのインタビュー

委員長を務めた森山さんにインタビューしました。

実行委員(長)として取り組んだ企画について、特に印象に残っているものはありますか?

全部です...!(笑)

特に印象に残っている企画をあげるなら、初企画となった『クラウドファンディング』『ゆるトーク』『ぶらり梅子のウメェ店』『津田塾生の1日/Vlog』です。初めてということで、すべて一から考えなければならないのでとても大変でした。特にオンラインで多くの初企画に挑戦できたことは、とても意味のあることだと感じています。

津田塾祭を終えての感想をお願いいたします。

(以下「津田塾祭」を「塾祭」と表記しています。)

今年度、実行委員会の中心となった2年生は、入学当初からオンライン授業が続き、大学に行って授業を受けたことがあまりありません。塾祭もオンラインのものしか経験していない中で、対面でなかなか会えない仲間と一から創りあげてきました。最初は、オンラインという状況での運営に不安でいっぱいでした。新歓では多くの津田塾生が入会してくれ、約70名もの委員とスタートさせることになりました。嬉しい反面、オンラインでどこまで創りあげることができるのか、その不安と焦りが胸の内を占めていました。

ですが、このような状況だからこそ、「実行委員はもちろん、参加団体や学生、外部の方も巻き込んで津田塾祭を創りあげていきたい!」という思いをもち、運営しました。皆苦しいことや投げ出したいこともあったと思います。しかし、オンラインでコミュニケーションを取りながら、枠におさまることなく、さまざまな企画に挑戦し、津田塾生の魅力あふれる塾祭にしようと共に活動に励んでくれた実行委員には感謝しかありません。実行委員一人ひとりの知恵と汗によって開催することができた塾祭だと感じています。

また、このような厳しい状況の中でも多くの団体が参加し、盛り上げてくれました。
さらに、長い間塾祭を支えてくださった企業様や教職員の方々にも、この場をお借りして御礼申し上げます。また、初挑戦となったクラウドファンディングでも、多くの方々にご支援と応援のメッセージをいただきました。ありがとうございました。
逆境の中でも常に前を向き、動き続けた学生の能力を大いに開花させることのできた塾祭でした。人の強さを知り、人の輝きを感じ、人の温かみに触れることができました。
塾祭が、創りあげてくださった全ての方々の思い出となっていれば幸いです。
来年度以降の塾祭もご期待ください。


津田塾祭を開催する上で工夫した点を教えてください。

全ての企画で、何かしらの進化や工夫があったと考えています。第一に、昨年と比べて圧倒的に企画の数が増えました。例年対面で行っていたメイク講座などの企画も、オンラインで開催することができました。

オンラインだからできることが少なくなると考えるのではなく、オンラインだからこそ、このような状況だからこそ、できることも多いのではないかとプラスに考え、多くの初企画に挑戦しました。特に、クラウドファンディングや『ゆるトーク』は同じような企画が今までになく、一から創り上げるものとなりましたが、多くの方々から好評を得ることができたと同時に、達成感も味わうことができました。

ゆるトークの告知ポスター

クラウドファンディングは、オンライン開催という中で、いかに津田塾大学の教職員の方々や外部の方を巻き込んでいくか。協賛金が少ない中で、魅力ある企画を実現するため、そして来年度以降の塾祭を盛り上げるために、どのように資金運営をするのか、という理由から挑戦しようと決めた企画です。もちろん、予算の面でもご支援いただいたことには感謝しかありません。しかし、それ以上に多くの方々からメッセージをいただき、応援されていると感じることができました。

また、『ゆるトーク』はオンラインだからこそ成り立った企画だと思っています。多くの先生にご参加いただき、誰でも気軽に参加できるという良さはもちろん、普段はなかなか交流することもなく、学園祭も別々に行っている、千駄ヶ谷キャンパス主催の津田ヶ谷祭とのコラボ企画も実現しました。津田塾大学のPRにもなったと感じております。
その他にも、昨年の反省点を踏まえながら、委員一人ひとりが得意なことを生かし、アイデアを出し合いながら、それぞれの活動に全力で向き合って、さらにパワーアップした塾祭を届けようとしてくれました。

受験生カフェの告知ポスター

中庭ステージでは、昨年よりも多い5組のアーティストにご出演いただき、実際にライブハウスから配信をしたことで、カメラワークや画質が向上され、オンラインであってもリアル感溢れるライブステージとなりました。また、YouTubeでのLIVE配信だったため、多くの方々に見ていただくことができ、メッセージ欄には海外の方と思われるものも見受けられました。

昨年はやむを得ず断念したメイク講座も実施しました。例年は対面で人数制限がありますが、今年はオンラインで上京していない学生でも気軽に家から参加できるということで、昨年の2倍の60名の方にお申し込みいただきました。

受験生カフェも、昨年は9名ほどでしたが、今年は26名と、多くの中高生に申し込んでいただきました。なかなか上京できず、対面でのオープンキャンパスなどに行けない中高生が、気軽に在学生に相談でき、学生の本音を聞ける場となったのだと思います。また、今までにはなかった、最寄駅からの津田塾大学への行き方などを動画にまとめたりと、オンラインの良さを駆使した企画にすることができました。

今年は小関裕太さんをメインゲストとしてお迎えし、オンライントークショーを開催しました。昨年の反省を踏まえ、配信セットを本格的なものに変更し、リハーサルを何度も行いました。その成果もあり、多くの方々に楽しんでいただけたトークショーとなりました。

その他の企画も、昨年度の反省とオンラインでの強みをいかしながら、委員一人ひとりが責任をもって取り組んでくれました。全ての企画で、必ずどこかしらの部分で進化や挑戦した部分があったと感じています。
また、今年は今までで一番と言っても過言ではないくらい、広報活動に力を入れました。Instagramのリールを活用したり、Twitterでのハッシュタグを利用したりと、『今』を取り入れた広報活動を展開したことで、津田塾大学や津田塾祭を知らなかった方々へのPRもできたと考えています。
最後に、一番大きかったのは、以下の点を委員全員で共有し意識しながら活動に取り組めた点です!
「津田塾祭実行委員はもちろん、参加団体や津田塾生、津田塾生以外の方も巻き込んで津田塾祭を創り上げていきたい!」

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委員長の森山さんのお話を聞いて、塾祭の成功の裏には実行委員会の皆さんの努力があったことがわかりました。ますますパワーアップしていく塾祭が楽しみですね。

9・10月のキャンパスレポートはいかがでしたか?
今年も残すところ1か月半となり、あっという間に2021年が終わろうとしています。日に日に寒くなりますが、皆さんも体調に気をつけてお過ごしください。
次回のキャンパスレポートでお会いしましょう。