Tsuda Tsuda C ~津田塾生のホ・ン・ネ~

TTC #7 - 「『AVライブラリー』を使えば、学習が120%楽しくなる!」

「AVライブラリー」使っていますか?

「AVライブラリー」。5号館に入ってすぐ、右手に見えるガラス張りの部屋です。その歴史は1990年からと古く、学生が視聴覚資料を使って自発的に学習できるよう作られました。映画鑑賞が好きな私は、1年生の頃から空きコマにちょくちょく来ては利用していました。今回、大好きなAVライブラリーの記事を書かせて頂けることが決定し、喜びのあまり、仲の良い友達に報告したところ、驚きの答えが……。「AVライブラリー?一度も利用したことがないなあ。」愕然、なんということでしょう。津田塾生なら全員利用しているとばかり思っていたのです。AVライブラリーを一度も利用せずに卒業してしまうなんて、もったいない!そんな思いで、この記事ではAVライブラリーの魅力を紹介します。
「津田塾生たちのホ・ン・ネ」を扱うTTCのテーマになぞらえ、この記事では初の試みとしてAVライブラリーをよく利用する津田塾生達の座談会も行い、彼女たちの「ホ・ン・ネ」を聞き出しました。宿題量の多さに頭を抱える津田塾生や語学学習がマンネリ化し、行き詰まっている津田塾生にぜひ、読んでほしい。AVライブラリーを使えば今の学習が120%楽しくなります!



“My first visit AV Library”初心者・庭野梅子によるAVライブラリー初体験ストーリー

 英文学科1年、庭野梅子(仮名)は、入学当初から気になっているものがありました。それは、「AVライブラリー」。5号館で授業があるたびに、ちらっと覗いてはいましたが「また今度でいいや。」と通り過ぎるばかり。友人のアナは、授業の予習のために度々、利用しているそうです。英語が得意なアナの秘密はここにあるのかも。そう思い今回、訪れてみることにしました。


そっと中を覗く梅子。ガラスの向こうはどんな世界が待っているのでしょうか。



まず、入ってすぐ目に飛び込んでくるのは色とりどりの映画DVDパッケージ。新着資料、学生からのリクエスト、クリスマスなど季節のイベントに関連した作品がずらっと並んでいます。

その他にも、キャンパス内で催された各種講演会やインクルーシブ勉強会の映像も見ることができるそうです。

この日、何を観ようか決めてこなかった梅子は悩んでしまいました。

とりあえず梅子は視聴するための手続きをしてみることに。視聴方法はいたって簡単です。

1. OPACを使って観たい映像資料を検索します。

2. 請求記号、利用人数、学籍番号、利用予定時間を専用の端末で入力。

3. 発券機で券を発行したら、横の受付で学生証と一緒に提示。

4. 与えられたブースまで移動したら、準備完了です。後は全力で楽しむのみ!

ゆとりのある机のため、聴きながら要点をメモすることも可能です。

  この日梅子は悩んだ末、海外のニュース番組を観て、自分のリスニング力を鍛えることにしました。AVライブラリーでは、アメリカのCNN、イギリスのBBC、ドキュメンタリー専門のディスカバリーチャンネルも見ることができるそうです。
 一通り、番組を視聴した梅子は、館内を散策することに。図書コーナーでは、語学学習をサポートしてくれる資料がたくさん。TOEICなどの試験対策はもちろん、第二外国語の学習で役立ちそうな英語以外のテキストも置いてあります。

 
 

共同学習ができるグループブースを覗いてみると、何やら人影が……。津田塾生が、授業の宿題をちょうどしているところでした。

映像を止めながら、ノートに書き書き。グループブースでなら、私語やディスカッションも可能です。

初めて訪れたAVライブラリーを満喫し、大満足の梅子。ここで、梅子にはひとつ疑問が浮かびました。「家で観られるよう貸し出しはしてないのかなあ。」どうしても気になった、梅子はAVライブラリーの職員の方に質問してみることにしました。すると、きちんとした理由があったのです。


「映像資料の貸し出しはどうしてもダメなのです。それは著作権の問題が関わってくるからです。耳にしたことがあるかと思いますが、著作物を作ったひとたちの権利です。少し難しい話になってしまいますが、ビデオ等の映像ソフトの貸し出しの場合、『頒布権』という権利が働きます。無断で公衆に頒布されない権利のことです。その権利を侵害しないためには、原則として権利者の承諾が必要となります。例外として著作権法で認められた条件を満たせば、貸し出すことが可能ですが、AVライブラリーは、一般貸し出しを目的とした施設では無いので、この条件には当たりません。そのため、視聴用ブースなどで視聴するときに必要となる『上映権』などの権利処理がなされた範囲で、館内視聴のサービスを行っています。」



 

「まだ利用していない方はぜひ!」と庭野梅子さん。気分はすっかり常連さんです。


映画の著作権についてあまり馴染みがなかった梅子。職員の方のお話を聞いて、著作権についても学べ、訪れて良かったと思ったようです。


「AVライブラリー大好きっ子たちによる座談会」

 初心者・梅子の体験によって「AVライブラリー」が概ねご理解いただけたところで、「じゃあ、実際津田塾生はどう活用しているの?」と気になりませんか。よく利用するという友人に声をかけたところ快く、座談会の出演をOKしてくれました。自称AVライブラリーファンという彼女たちによる座談会、これより開幕です。

津田塾生に伝えたい!おすすめの利用方法

いも子  「本題に入る前に、みんないつ利用してるの?」
一同  「空きコマ!」
いも子  「私もそう。ダントツで空きコマ(注:空きコマとは、授業と授業の間に空いてしまった時間のこと)が多いんだね。」
ほし子  「空きコマが続くときは、映画をはしごすることもあるよ。」
いも子  「でも90分だと、足りないこともあるよね。そういう時はどうするの?」
もも子ほし子  「我慢できずに最後まで飛ばす(笑)」
いし子  「私は2回に分けて観る。でもその分、1秒たりとも無駄にしたくないから、DVD入れるまでの動作をかなり工夫してる(笑)」
一同  「裏技だね!!」
いも子  「じゃあ、おすすめの利用方法・実際に役にたった利用方法ってあった?」
一同  「う〜ん(笑) そう聞かれると難しいなあ(笑)」
いも子  「ももちゃん、『ハリーポッター観た!』って言ってたよね?」
もも子  「うん。USJに行って、ちょうど映画の新作もやってたこともあって。」
いも子  「何か学んだ点はあった?」
もも子  「呪文はいくつか覚えた(笑)」
一同  「笑」
もも子  「でも、イギリスに行きたい!って強く思ったよ」
ほし子  「私はイギリスに短期留学してもっと学びたいって思うようになった。いつか使うことを信じて、スラングをメモして家でつぶやいてる。」
一同  「偉い!!」
いも子  「例えば、どんなのがあるの?」
ほし子  「『ハリーポッター』のロンがよく"Bloody hell!"って言うんだけど。」
一同  「どういう意味?」
ほし子  「『くそう!』って意味(笑) だからあんまり使わないけどね(笑)」
いし子  「私は去年のExtensive Reading(注:英文学科の必修の授業のこと)の時間で先生にジェーン・オースティンをおすすめされたから、原作の映画をみたよ。」

いも子  「映画を見てから原文を読むと、内容が理解しやすいよね。」

共感する声多し!!乙女的、AVライブラリーあるある

もも子  「あるあるだと、泣ける映画はやっぱ泣いちゃう。」
いし子  「私もよく泣く(笑)」
もも子  「すごく恥ずかしかったのが、『シザーハンズ』を友達と二人で見たとき、その子は全然泣いてなかったのに私だけ大号泣してた。返すときに目が真っ赤だったみたいで(笑)。その後、二回見て二回とも泣いた。(注:AVライブラリーには何人かで一緒に観ることができるブースもあるのです。)」
いも子  「あと、私が思うのは、キスシーンになると後ろを確認する。」
一同  「笑」
もも子  「そうそう。危ないシーンとかになるとね。」
ほし子  「『007 スカイフォール』は私にとっては中々で(笑)えー始まっちゃったみたいな(笑)」
いし子  「それから、意外と周りの人が何を見ているか、気になる(笑)津田塾生、めっちゃ『glee』観てる。」
もも子  「わかる!この前同じブースの人がみんな『ハリーポッター』観てた。」
一同  「やっぱ気になるよねえ。」

津田塾生のために!こうしてほしいな、AVライブラリー!

いし子  「簡単なあらすじと写真をつけたリストがあれば良いなあ。観たい映画がすぐ見つかるし。学生によるPOPとかもあれば面白そう!」
もも子  「検索機能で小文字・大文字違っていると出てこないことがあるから、ヒットしやすくしてくれると嬉しいな。」

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津田塾生の利用方法を少しでもイメージしていただけたでしょうか。真面目・硬いと思われがちな津田塾生ですが、映画を利用して少し息抜きをしつつそこから語学・海外文化への知識・関心を高めているようです。その他AVライブラリーではドキュメンタリー、演劇、文学、数学など多岐にわたる映像資料があり、各授業の予習や復習において、多くの津田塾生の支えになっています。語学学習のために作られたAVライブラリーの本来の目的を心に留めつつ、楽しみながら利用していきたいものですね。