梅いち凛 ~咲いた津田塾生~
新入生・津田塾生の強い味方!〜頼れる先輩の姿〜 後編
皆さま、前編はいかがでしたでしょうか。
『新入生・津田塾生の強い味方!~頼れる先輩の姿~ 前編 』
今回は前編のAlgebra(アル)先輩に引き続き、私たち津田塾生を支えてくださっている、柑橘系先輩のインタビュー内容をお届けします。
それではお楽しみください。
— 主にTwitterを通してお助け活動を行なっていると思いますが、それを始めたきっかけや、理由を教えてください。
1年生の頃から自分のアカウントで情報発信や注意喚起をしていたので、おそらくそういった活動が好きだったんだと思います。元々知人も同じような活動をしていて、すごいと感じていました。ですが、学部や学科が違う人からの質問には答えることが難しそうだったので、「こういう時、手助けができたらいいな」と思って始めてみました。入学する前に大学について調べた時、「課題が多くて勉強するのには向いている」とか「"津田津田しい"※1みたいな、そういうイメージです」っていう書き込みを見ました。だから「課題が多くてもなんとかやっていけるよ」みたいな、学生生活が垣間見れるようなものにしたかったんです。勉強以外の魅力も伝えられたらいいと思いました。
※1"津田津田しい"・・・主に真面目で勉強熱心な津田塾生の印象を表す際に使われる言葉。詳しい定義に関しては過去の記事 『TTC #10 - 津田津田しい!? 津田塾生』をご覧ください。
— 質問箱※2には、どのような質問が多く寄せられますか。
「自由科目※3は何があるのか」とか「科目の名称が微妙に違うけど、何が違うのか」といったような、履修に関するシンプルな質問が多いです。高校と大学では、履修に関する「単位」とか「評価」などの言葉の意味も違うので、そこに戸惑っている人がたくさんいるんだと思います。そういった履修の根本的なシステムに関するものが一番多い印象です。
※2質問箱・・・Twitterと連携し、質問をフォームから募集して開設者がそれに回答できるサービス。質問は匿名で送ることができる。
※3自由科目・・・必修科目とは別に選択できる科目のこと。
— 先輩が1年生の時は、どういったツールを利用して情報収集していましたか。
私は年度当初に各サークルが開いている履修相談会にたくさん行って、わからないところを聞きました。あと、既に大学にサークルや高校の先輩がいる子はいろいろな情報をもっているので、その子からも聞いていましたね。知らない人にも、「これが分からないんだけど」って突撃したこともありました(笑)。
— 履修やメンタル面などのさまざまな質問をもらっていると思いますが、アドバイスを求められた時に心がけていることや意識していることはありますか。
いくつかありますが、まずは共感してあげることです。みんないろいろ大変なことがあって、困っているから私に質問をしに来ていると思うので、「大変だったね」みたいな労いの言葉は大事にしています。あとは、みんなが見ているということですね。全学科共通のことだと思って回答したら、実は国関※4だけの制度だったということがありました。総政※5の人から「その制度は総政にはないです」と言われてしまったんですよね。それからは、学部・学科関係なくいろいろな人が見ているという意識を常にもつようにしています。メンタル面については、なるべくみんなに対して受け取り方が変わらないように心がけています。
※4国関・・・国際関係学科
※5総政・・・総合政策学科
— 先輩がお助け活動をされている中で、特に嬉しかったことや、やってよかったと感じた瞬間はありますか。
Twitterの質問箱は匿名で質問できるツールだから、誰が質問しているのかは基本的にはわからないんです。それにも関わらず、わざわざDM※6で「ありがとうございます」って言ってくださる人がたまにいて。DMを送ると匿名ではなくなってしまうんですけど、「それでもお礼を言いたかったです」って言ってくれる人がいると、すごく嬉しい気持ちになりますね。
※6DM・・・ダイレクトメッセージの略。メッセージのやりとりができる。
ー 質問箱で「会ってみたいです」というメッセージを見たことがあるのですが、実際に会ったことはありますか。
ありますよ。でも会うと恥ずかしくなってしまうんですよね(笑)。質問箱に答えている私のイメージって、実際の私とは少し違う気がします。漫画で読んだ時とアニメ化した時の声優さんの声がちょっと違ったみたいな、そういう感じかな。「柑橘系」のイメージが皆さんの中にある気がするので、実際の私を知られると思うとドキドキしちゃいますよね。
— 私も同じ学科なのでいつも助けられているのですが、国際関係学科に柑橘系先輩以外にどなたかこういった活動をされている方はいらっしゃいますか?先輩が卒業してしまったら、結構大変だと個人的には思っています。
オンライン授業の時は、Twitterで質問できる人がいた方が良かったかもしれないけれど、対面授業になって、情報収集はしやすくなったと思いますよ。多分自分たちで友達も作っていけるし、先輩や先生にも比較的気軽に質問できると思うので。今まではキャンパスの代わりにTwitterが「いろいろな人と交流できる場所」という役割を果たしていたけれど、今はTwitterを見なくてもみんなとキャンパスで会えますからね。
— オンライン授業は、実際どんな感じでしたか。
オンライン授業はもちろん大変だったし損しているような気にはなりましたが、遠距離通学勢の私にとってはメリットも多かったです。実際、「なんか特別な経験ができてラッキー」みたいな気持ちも最初はありました。ただ、こんなに続くとは思ってませんでしたね。最初の1年はまだ良かったけど、友達に会えないし外にも出にくかったので、2年目からは辛かったです。
— 悩みを抱えている学生もいると思いますが、そういう人が大学で利用できるツールや施設はありますか。
履修のことは、まず教務課。あとは結構友達が知っていますね。教務課に聞きに行った子が周りに広めてくれたらその情報が広がっていきますし、友達に聞いてみたり相談してみたりするのもすごく良いことだと思います。それでもわからないなと思ったら教務課に行きましょう。それから、カウンセリングならウェルネス・センターですね。カウンセリングがどのようなものかを分かっている人は、おしゃべりに行く感覚でよく利用するみたいですが、あまりカウンセリングや精神的な病に良いイメージをもっていない人もいるのは事実なんですよね。いざ自分が行くとなると行きにくいって人も多分たくさんいるので、もっと積極的に使ってもいいと思います。
— 先輩が見つけた癒しスポットや集中できる場所など、おすすめのところがあれば教えてほしいです。
この間、中庭で久々にピクニックをしたのですが、やっぱり良いところだなと思いました。あとは、鷹の台※7から大学に向かう途中にある公園の桜がすごく綺麗だから、ちょっとテンションが上がりますね。津田塾生が働いている飲食店もいっぱいあるようなので、みんなもっと宣伝すればいいのにと思っています。まだ知らない素敵な場所もきっと多いから、もったいないですよね。
※7鷹の台・・・西武国分寺線鷹の台駅。津田塾大学の最寄駅の一つ。
— 具体的にどのようなタイムマネジメントを組んで、課題との折り合いをつけていましたか。
私は通学に時間がかかっていたので、課題1つにかかる時間よりも、精神的な負担を考慮して全てを多く見積もっていました。大学には1時間前に着くようにする、または課題の提出日を1日前として考えて、心に余裕をもたせていましたね。実際に課題をやろうとしても、私はスマホをいじってしまうんですよ。だからそういう時間も加味してスケジュールを立てていました。大学では授業から学んだことも沢山ありますが、タスク管理をきちんと行うことで、自分のキャパシティをよく理解できた部分も大きいと思います。
— 最後に、日々マルチタスクに追われている津田塾生に、エールやメッセージをお願いします。
「無理はしなくても大丈夫」ということです。全てを全力でこなすのが結構大変な大学だと思うので、手を抜くところは抜きましょう。例えば旅行や遊びなど、自分が今じゃなきゃできないことを満喫して欲しいと思います。遊びでも大学の授業からでも、絶対に何か得られるものがあるはずです。良い意味で、『津田津田しい』を変化させられるといいですね。