キャンパスレポート
キャンパスレポート #36 - 2018年1月・2月
1月に入ると冬休みも終わり、キャンパスには再び学生の賑やかな声が戻りました。
廊下から窓の外を見ると、赤く燃える夕日と瑠璃色に染まる木々の影絵に目を奪われます。
この季節、冬特有の深く鮮やかな夕暮れがとてもきれいです。
1月・2月のキャンパスレポートでは、小平キャンパスの自然と学内の様子を中心にお伝えします。
自然のお便り
雪の魔法
二日間にかけて積もった大雪。キャンパスは幻想的な静けさに包まれました。
紅い月
1月31日、小平キャンパスから皆既月食が見えました。
寒空のなか、赤銅色に染まる月が浮かんでいました。
いつも見ている月との違いに、すこし不思議な気分になります。
講義のいろいろ
最終講義
1月22日、杉﨑京太先生による最終講義「GCES構造の転換とイギリス資本主義—戦間期と今日—」が行われました。
杉﨑先生は、常に「民衆」目線に立ってお金の動きを構造的に捉える、という授業をなさっていた先生です。
最終講義では、少年時代や留学時代など、先生の研究の原点についてお話してくださいました。
不思議の国 イギリス
1・2月、千駄ヶ谷キャンパスで「不思議の国 イギリス」をテーマに、英文学科の先生方によるシェイクスピア、児童文学、ロマン派の詩人、絵本に関する連続講義が行われました。昨年開催された「カズオ・イシグロノーベル文学賞受賞記念連続講演」に続く、連続講義シリーズ第2回目です。
そのうち、2月1日の早川敦子先生による講義「クリストファー・ロビン・ミルンは幸福だったか?—『クマのプーさんの世界』とイギリス児童文学の地平」の様子をお伝えします。
街灯が灯る頃、雪がちらちらと舞い始めたにもかかわらず、会場には学生から一般の方まで、多くの聴講者が集まりました。
「みなさん、“クリストファー・ロビン・ミルン”をご存知でしょうか?
“クリストファー・ロビン・ミルン”とは、『クマのプーさん』に登場する男の子、クリストファー・ロビンのモデルです。
同時に、彼は『クマのプーさん』の作者 A・A・ミルンの息子でもありました。」
世界中で愛されている物語は、作者が自分の息子をモデルにして書いたお話だったのです。
仲睦まじい父と子の、とても微笑ましい情景が思い浮かぶようですね。でも本当は、二人はあまり仲のよい親子ではなかったそうです。
父と息子の確執、物語の中の挿絵、イギリスの文化や価値観、ノスタルジー、そして現代文学へ……
作品に隠されているさまざまな思いや背景に触れながら、優しさの中にほんのりと苦さをしのばせた80分間。
「イギリスは行き詰まったとき、過去から新しい物を見つけ変化を生む」、という講義での言葉が強く印象に残っています。
会場にいらしていた方々も、それぞれに心に響いた言葉を抱き、帰路についたことでしょう。
4・5月には、第3回目の連続講義シリーズ「ダイバーシティの国アメリカ—人物から読み解く多文化社会」が千駄ヶ谷キャンパスで開催されます。
興味のある方は、ぜひ津田塾大学のウェブサイトをご確認ください。
食堂が新しく生まれ変わります
2月に入り、小平キャンパスの記念館1階にある学生食堂では改修工事が始まりました。
第4タームには多くの学生で賑わっていた食堂も、改修工事の準備のためテーブルや椅子、照明器具が撤去され閑散としています。
完成予定は3月末とのこと。どんな食堂に生まれ変わるのでしょう。
この日は工事がお休み。改修中の食堂に特別に入らせていただきました。
新しい季節へ
いかがでしたか? 冬の風景や日々の出来事をお届けしました。 授業以外の講義なども、ぜひ覗いてみてくださいね。
雪解けと共に春の息吹が感じられるこれからの季節、新しい出会いへの期待を胸によい春をお迎え下さい。
次回のキャンパスレポートもおたのしみに。